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紀伊富田を通過中の12系臨時急行

紀伊富田駅 1986. 9

 本編に組み込むかどうか迷った挙句に、"おまけのページ"として掲載(脇役だから)。扉ページの
背景画像に使用した空っぽ12系客車は8月にこの臨時急行「きのくに51号」車内で撮ったもの。
当列車は、"新宮夜行救済臨"である夜行快速「いそつり」の車両が竜華区へと引き返してくる日に
運転されていたもので、たいてい空いている狙い目列車であった。かつて、連休初日の日帰り行程
の場合、往路は混雑する優等列車を避けて普通列車を乗り継ぎ、復路にジャンジャン走ってくる臨
時優等列車を選ぶと空いていて楽だぞ、というのが"旅のテクニック"だったものである。それが、
世紀が変わる辺りから"多客臨の折り返し・送り込み"は何百キロでも客扱いせず回送運転するよう
になった。どれほどの意味があるのか分からない(書類上の「乗車率」を上げるため?)。

 EF58やEF15は年齢的に満足な写真を残すことが出来ず、なんとかEF60は見られるものを
残せたのだけれど、同形式の運用は1年に満たない。これを竜華機関区に回した1986年3月時点
では、同年11月に機関区もろとも紀伊半島西部の貨物列車が消えるとは国鉄も予想していなかった
のだろうか?

 

 

 椿駅(←無意味な記載) 1986. 8

 真新しく見える愛称標。定期気動車急行の
名残ではなく、裏に「いそつり」と書かれた
新品だったのかもしれない。
 臨時夜行列車の愛称は定期列車を基準にし
た「南紀51号」や「はやたま52号」の合間に
も「いそつり」を名乗るなど、目まぐるしく
変わった(列車名が「南紀」だった頃は、上り
下りとも1号・2号・3号…の付番)。