2021. 3

 前ページ写真から6年半後。2番線ホームからは上屋も消え去っていた。あの屋根
は非電化当時からのもので、改札内踏切を渡ってホームに上がる位置に設けられてい
た。電化時に建設された跨線橋の階段が逆方向に付けられたことで、次第に無用の長
物となり……

 

放浪の虫が疼いて、武漢ウィルス禍に出かけちゃいました(緊急事態宣言解除直後)。
病後初めての旅らしい旅であった。

 

 

2021. 3 

 実は上写真の特急、椿に停車する。
といっても行き違いのための「運転停
車」で扉は開かない。半分苔に覆われ
た○囲み数字は気動車急行当時のもの
と思われる。
 本来なら287系と289系の行き違い
が見られるのだが、武漢ウィルスによ
る減便で289系の「くろしお5号」は
運休中。

 

 

 

 1986. 9(参考写真)

 転出先の装いになっていた113系。ワッ、
ヘンなのが来たぞ、というのでシャッター
を切ったもの。ここでの注目は構図左端で、
今はなき様々な「設備」が写っている。
(これは初代"福知山線色"。短命に終わっ
たので御存知ない方のために付記)

 椿温泉といえば、海岸。幼い頃に「第二の我が家へ行く」といえば、それは「海へ連れ
て行って貰う」こと。
 でも、都会の天王寺駅から約3時間……複線化が進んでからは2時間40分、椿駅のホー
ムに降り、気動車急行が残した排気の匂いが消えると、まず感じたのは"山の気"だった。
 晴天で夏の陽射しが降り注ぐ日でも、3番線のすぐ向こうから、緑の匂いがする涼気が
山肌を伝って降りてくるのが分かった。
 2021年時点では、その"山の景色"は物心ついたばかりの頃とほとんど変わっていない。

 

阪和線 天王寺駅 1990. 8 

 ヘンなのといえば、ある筈のない「サロ381のスーパーくろしお
塗装」、国鉄塗装車の間に入って異彩を放っていたけれど、閑散期
には「スーパーくろしお増結車」のクハ1両を方転し、このサロを
挟んだ7連で"在来くろしお"運用に就いたとの未確認情報あり。
 モノクラス6連で運用すれば、こんな異端車は不要なのに。

 

 

 

 調子に乗って、定期気動車急行のイメージ画像も作ってみた。窓ガラスを固定するゴム
の色を当時の灰色に変えるのは難しそうで断念(湯川駅、元写真は2003年の復活運転)。